当院では補助麻酔としてご希望のある方には笑気ガスを使用しております。
笑気ガスとは全身麻酔で使用される麻酔薬の一種で、低濃度のものは局所麻酔の補助薬として使用されています。ほのかに甘い香りのする麻酔薬で、歯科治療で小さなお子様の治療にも使用されるほど非常に安全性の高い麻酔です。意識がなくなることはありません。麻酔の吸入を止めれば5分ほどで通常に戻りますので日帰り手術でも安心して使用できます。
患者様の手術への『痛そう』『怖そう』を少しでも軽減し、手術中にリラックスした状態になって頂くことを目的として使用しています。
低濃度笑気ガス麻酔に向いている患者様
・手術に対して恐怖心や不安感のある方
・痛みを感じやすい方
・神経質な方や緊張などで胸がドキドキする方
・高血圧症、脳血管疾患、心疾患、その他の血管疾患などの持病のある方
・光に対して極度に眩しがったり、眼がキョロキョロと動いてしまう方
低濃度笑気ガス麻酔に向いていない患者様
・妊娠中(特に妊娠初期)の方
・気胸や最近発作を生じた喘息の既往のある方
・鼻閉(鼻づまり)の方
・てんかん発作や過呼吸になった既往のある方
・ビタミンB12欠乏症や中耳炎の治療中の方
その他でも医師が使用できないと判断した患者様には使うことはできません。
使用方法
手術室に入室し手術台に座った後に麻酔を吸入するチューブを鼻に固定します。吸入をしながら眼の消毒や血圧測定など手術の準備をします。個人によって異なりますが、数十秒~数分で麻酔の効果がでるのでそのまま手術を開始します。
麻酔の感じ方は患者様によって異なりますが、恐怖心や緊張感が減少し、『ボーッとした』、『周囲に音が遠くに聞こえた』、『ほろ酔い気分になった』、『体が温かくなった』などの感覚を得られることがあります。笑気ガスは、ほのかに甘い香りがするため
『いい香りがした』と感じる人もいます。
大多数の患者様は従来通りの局所麻酔での手術で問題ありません。
ただし『眼の手術が怖い!!』、『痛くないか不安!!』、『眼が動いてしまうのではないか
不安!!』、『持病の病気があり手術での緊張で血圧をあげたくない!!』という方のためにお勧めの麻酔方法です。